おなかにてあて

子どもに伝えるおなかのお話

自律神経は休まず働く

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内臓や血管などの働きをコントロールしている自律神経は交感神経と副交感神経に分けられます。
交感神経は起きているときや緊張しているときに働き、副交感神経は寝ているときやリラックスしているときに働くのが特徴です。
よく交感神経を車のアクセル、副交感神経をブレーキに例えて説明されますが、車の運転のようにアクセルを踏んでいるときはブレーキを踏まず、ブレーキを踏んでいるときにはアクセルを踏まないわけではありません。
交感神経と副交感神経は互いに協調しながらも拮抗的に働いていて、多くの場合交感神経と副交感神経の両方が休まずに働いています。
どちらかが完全に休んでいるわけではなく、状況に応じて交感神経の活動が増えたり、副交感神経の活動が増えたりしているのです。

自律神経のように休まずに弱くても緊張を保つ神経活動をトーヌスといい、横隔膜を動かす運動神経など、自律神経とつながりの深い運動神経もトーヌスを持っています。
反対に、皮膚や骨格筋の血管をコントロールする自律神経は安静時にトーヌスを持ちません。
自律神経は常にトーヌスを保ち、無意識にもそのバランスを感じています。
しかし、ひどく身体のバランスを崩すとこのトーヌスがなくなり、自分のおなかから来る感受性を失ってしまいます。

当院に初めていらっしゃる方の中には自分のおなかが調子が良いんだか悪いんだかわからないと言われる方がいます。
そんな方は自律神経が疲れすぎてトーヌスが失われているのです。
そして初回の調整を終え2回目いらっしゃったときに、「あれから時々おなかが痛むんです。」と伝えられることがあります。
そんなときは調子が悪くなったんではなく、眠っていた自律神経が目覚めたんですよ。

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