おなかにてあて

子どもに伝えるおなかのお話

食べないダイエットはリバウンドしやすくなる

f:id:naizotyosei:20190925072742j:plain

古代より人間は飢餓との闘いを続けてきました。
ようやく食事を十分に摂取できるようになったのはごく近代になってからです。
しかし地球規模で見れば貧富の格差がどんどん広がり、人間の欲のために生態系が壊されるなど様々な問題が起きています。
それでも日本では各種のダイエット法が流行り、多くの人が太り過ぎだと悩んでいます。

人は、いつでも十分に食べられるわけではない時代を乗り切る中で体にエネルギーが余っているとすぐに脂肪として蓄え、食べるものが無くエネルギーが不足すると、蓄えた脂肪を再びエネルギーに戻して消費するというメカニズムを作り進化してきました。
しかし、飽食の時代に入り飢えなく食べられるようになると、脂肪を蓄えるだけ蓄えてそれを分解して使う暇がなくなってしまったのです。

このように体外から取り入れた食べ物をエネルギーとして使ったり、脂肪として蓄えたりする作用を代謝といい、そのうち呼吸をしたり、内臓を動かしたり、体温を調節するなど生命維持のための活動に使われるエネルギーの代謝を基礎代謝といいます。
以前は、基礎代謝の約40%が筋肉によって消費されると言われていましたが、実は筋肉は16%程度で、最も消費量が多いのが肝臓で28%にも上ることが分かってきました。
肝臓は糖・脂質・タンパク質・ビタミンといった様々な物質の分解・合成・貯蔵を行い、常に体内の恒常性を保つためのエネルギーの調節をしています。
食べ過ぎはこの肝臓に負担をかけますが、食べるのを我慢するダイエットも肝臓を働かせるエネルギーが不足し、肝機能低下から代謝を著しく落としてしまいます。
ですから食事を制限するダイエットは代謝を落としたためにかえってリバウンドしやすい体質にしてしまうのです。

ダイエットは代謝を保つための質の良い食事を摂り、必要に応じ脂肪を蓄えたり消費したりできる代謝の良い体質を作ることが基本条件です。
具体的には朝、肝臓のために質の良いタンパク質を摂ることを心掛け、一日元気に代謝を働かせましょう。
ダイエットを成功させるには、命を支えるためにたくさんの仕事をしてくれる肝臓がポイントになります。

naizotyosei.info