おなかにてあて

子どもに伝えるおなかのお話

そよ風と凪

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出産前後の毎日は、命そのものに強く触れる感覚で過ごすことができて幸せであり、良い経験になっています。
その経験から得たものを、忘れないように少しずつ言葉にして整理していこうと思います。
なぜなら、今私が治療を通して関わっている方たちも皆、胎児のときから少しずつ成長して今を生きているからです。
皆さんが今、悩んでいるその症状は、成長の時期にその原因が始まっていることが多いのです。

母体から出てきた凪も、これから大人になるまでの成長の時期を過ごしていきます。
その一日一日はとても大切です。
出産を通して、産科、小児科と関わっていますが、下手すると全て管理されたまま進んでしまうので、自分たちで何を考えて見守っていけば良いのか分からなくなってしまいます。
でもよく観ていれば答えは凪が教えてくれます。
先ずはよく観ることです。
毎日成長して変わっていくし、細かな表情に懸命に命を動かしているのが分かります。

昨日、母子ともに無事退院することができました。
凪は空調で管理された病室を出て、風通しの良い我が家の部屋で初めて寝転がっています。
そよ風を感じながら、気持ち良さそうに凪は眠っています。
その小さな小さなおなかに触れると、力強く跳ね返すように命を感じます。
感受性とそこから生まれる力、これを育むことです。

私も一緒に隣で横になってみました。
確かに風が気持ちいい。
さあ、これからです。

naizotyosei.info