おなかにてあて

子どもに伝えるおなかのお話

母と血圧の話

https://www.instagram.com/p/BW4UwpKjSrf/

近頃は毎月のように生まれ故郷に帰って両親の治療をしています。
お陰様で80歳になる両親とも元気です。

しかしこのところ、母の電話で話す声に元気がなかったので気になっていました。
近所で仲の良い友達が何人か亡くなられたそうです。

きっと、寂しいのと同時に自分と夫のことも不安を感じたのでしょう。
そんな母にかかりつけの医者は
「薬を飲まないと知らないぞ。」と言い
血圧を下げる薬を処方するらしいのです。

私が診る限り、母の血圧を下げるのはかえって体調を悪くします。
世界基準では降圧剤を飲んだほうがいい目安として
最大血圧180mmHg以上、最小血圧100mmHgと教科書に書いてあるそうです。
しょっちゅう薬を飲み忘れる母の血圧は高くても130mmHgです。

日本でも1987年に厚生省が示した服薬基準は
最大180mmHg以上、最小100mmHg以上だったそうです。
その後、日本の高血圧の基準は段階的に引き下げられ
2008年からは、年齢に関係なく最大140mmHg以上、最小90mmHg以上が受診勧奨となりました。

しかし勝美内臓調整療法院のある地域では
最大血圧が130mmHgを超えたら
「念のため薬を出しておきましょう。」
と言われ、降圧剤を飲み始めた人がたくさんいます。

圧倒的に多いのが
更年期に差しかかった女性が飲み始めるというケースです。
更年期には卵巣の機能が落ちるために一次的に血圧が上がりやすくなります。
しかし更年期は一時的な変化の時期です。
その時期に降圧剤を飲み始めて一生飲み続けるものだと思っている人がたくさんいるのです。

特に高齢者の場合、無理に血圧を下げると
生きる活力を薬が奪ってしまうケースがしばしばあります。
それに認知機能が低下する危険もあるのです。

せめて、母を不安にさせないで励ましてあげてほしい。
何よりも畑で体を動かし、近所の仲良しさんとおしゃべりするのが大好きな明るい母です。

勝美院長のひとり言でした。

naizotyosei.info