おなかにてあて

子どもに伝えるおなかのお話

人の体はゆがみやすい

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人は二本足で立って歩くため、高い位置にある頭まで酸素を乗せた血液を運ばなければなりません。そのためには一定の血圧と体温を保つためのメカニズムが必要となり、進化の過程で心臓の右側は血液を肺へ送るポンプ、左側は血液を全身に送るポンプと役割を左右に分けました。そして心臓が左右それぞれに役割を分け合ったため、他の臓器も配置が左右非対称となり、それぞれが複雑な作用を担うようになったのです。

しかし、高度な仕組みを作り体内の仕組みが左右非対称になったかわりに、その時の体調により体が左右にゆがみやすいという問題を抱えることになりました。左右だけではありません、人は四つ足の動物と違い重力の負荷を背骨に受けやすいため、前後に倒れたり、体が捻れたりということが起きやすいのです。

皆さん、ご自分の顔を鏡で見てみてください。顔だけ見ても目の大きさ、耳の高さ、口の傾きなど、左右で結構違っていませんか。一方で、外界の温度によって体温が変化してしまう変温動物のアジの開きを思い浮かべてください。見事に左右対称ですね。

人間はそもそもゆがみやすいという特質を持っています。ある意味ではそのゆがみが人それぞれの個性を生み、多様な考えや文化を生み出しているとも言えます。しかしある一定の範囲を超えたゆがみは、いずれ病の原因となってしまいます。

そもそも人の体はゆがみやすいと分かれば、時々お手入れをしなくてはいけませんね。

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