おなかにてあて

子どもに伝えるおなかのお話

心地よいほうへ

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治療家は健康になる手助けをするだけで、健康を目指し生き生きとした暮らしを手に入れるのはその人自身です。なぜなら、体には自分で健康を維持するための命のしくみが備わっているからです。私が、ただ痛みから逃れられればいいという対処療法ではなく、根本原因に目を向けるのもそのためです。体のバランスを整え、ホメオスタシスが正常に働くことが大切なのです。

しかし、ホメオスタシスはとっても正直でうそがつけません。体を使って時代を生きてきた人は、体を自由に動かせることに喜びを感じます。一方で楽をして暮らしたいと思っている人は、魔法の杖のような特効薬を欲しがります。そんな人は健康になるために努力するよりも、誰かに助けてもらって休んでいたいと無意識に思ってしまいます。同じように口では「元気になりたい」と言っていても、ホメオスタシスは潜在意識で望んでいる心地よいほうに向かって働いてしまいます。それが悪いと言いたいわけではありません。ただ、何とか元気になってもらおうと調整をしてもうまくいかないのです。元気になることが、その人にとって心地よくないのです。

それでも私は受け止めやすい心地よい刺激を入れ続けます。体のバランスが整いだすと、「元気になりたい」という気持ちが湧いてくることがあるからです。

命も人生も不思議なものです。よかったら末長いお付き合いをよろしくお願いします。

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