おなかにてあて

からだの声を聞き からだと向かい合い おなかにそっと てあてする そんなBLOGです

力を入れると力むは違う

f:id:naizotyosei:20190829083918j:plain
都会生活においてよく問題にされる運動不足。
一方で鉄道が通ってなくバスの本数も少ない私が暮らしている村では、ついついすぐそこまでも車に乗って移動して、歩く機会がほとんどない人がいます。
このような人は仕事では体を酷使していても、リラックスした運動習慣は不足しています。

つい先日も頻繁に起こすギックリ腰がお悩みのクライアントさんに、「週に2〜3回でいいのでウォーキングなどの運動習慣を持ってみてはどうですか。」とお勧めしてみました。
すると、「歩くと腰が痛くなるんです。」とのお答え。
その方は、普段室内でずっと座りっぱなしのお仕事をされている方で、立位をとってもらうと腰に力がなく、しっかりと背骨が支えられていないのが分かります。
これでは腰椎は力がないおなかの中で曲がったままで、動けば動くほど神経の問題から痛みを起こしてしまいます。
それにおなかに力がないだけではなく上半身の動きも悪く、呼吸が浅くうまく息が吸えていません。

「これでは腰が痛くなりますよ。おなかに力を入れて背筋を伸ばして歩いてみてください。」とアドバイスをすると、その方は初めは力んで背筋を伸ばそうとするものですから、ただ反り返ってしまうだけでした。
そこで、「そんなに力んではダメですよ。力を入れるのと力むのは違います。そういえば若い頃剣道をされてましたよね。袴をはいたり、昔の暮らしでおなかに帯やサラシを巻いたように力を入れればいいんですよ。ほらあなたの場合は腹筋に力がなく、背筋は普段から緊張しているでしょ。」と、実際に腰に手を当ててアドバイスしてみました。
「リラックスして軽く息を吸って背伸びしてみてください。ほらこれでいいんですよ。」と話すと、「えっ、これくらいでいいんですか。」と、びっくりした様子。
その方がイメージしていたのよりずっと軽い力だったようです。
「もう一度やってみましょう。」と、繰り返してみると「分かりました。」と、少しこつがつかめたようです。

この方のように普段座りっぱなしで室内で過ごす時間が長いと、基礎代謝が上がりづらくなり、おなかに力が入らなくなってしまいます。
それが、急に力を入れなくてはならない場面になると、今度は力み過ぎてしまう。
丁度良いところでバランスをとることができなくなってしまうのです。
そして、その動きが腰痛を引き起こしていたようです。
反対にうまくおなかに力を入れることができると、力のない腹筋には力が入り、緊張している背筋は緩んで伸ばされます。
おなか全体ではただ筋肉を固くしているのではなく、程よく腹圧がかかり、安定して動くことができます。

理屈では分かっても、普段の生活でこのこつをつかむのは難しいかもしれません。
皆さんも、体と会話しながらうまくこつをつかんでみてください。

naizotyosei.info