おなかにてあて

子どもに伝えるおなかのお話

夏の疲れとくつろぎの姿勢

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今年の夏も厳しかったですね。
来院される方もみんな、夏の疲れが姿勢やお顔の表情に出ています。
調整室に入ってくる様子を観れば、その方の調子がだいたい分かります。
今疲れているとこをかばう姿勢をとり、お顔にも色々なサインが出ています。
入ってくるまでの歩き方を観ればさらに分かりやすいです。
人は緊張の強いところや、疲れて力が入らないところをかばうように姿勢をとり、体をくつろがせようとします。

この姿勢を我々内臓調整療法師は「くつろぎの姿勢」と呼び、その姿勢を観れば内臓や循環器の状態を読み取ることができます。
特にここ何日かはこんな方が多くいらっしゃいます。
とにかく疲れている。
おなかは疲れているし、循環器は苦しそう。
背中を丸めて前かがみの姿勢をとり、心臓や肺を休ませる姿勢をとっています。
背中を丸めているため首はすくみ、おなかも疲れているので腰にも力が入りません。
こんな方はパッと見たときに普段より背が低く見えます。

でもこんな方がみんなひどい疲れを感じているかといえばそうでもなかったりします。
意外とどうしようもならないぐらいになるまで、疲れを見過ごしてしまっている人が多いのです。
例えば、疲れを感じると甘いものやカフェイン飲料を摂る習慣がある人は、糖質やカフェインを摂ることにより疲れがなくなったかのように錯覚して動いてしまいます。
そこで、実際には体はくつろぎたいと言っているのに、夢中になって草むしりなどをすると、すくんだ首と力のない腰でかがんで動くので、首や腰、それに関係する腕や脚を強く痛めてしまいます。
そしてただでさえ循環器も疲れているので、一度痛めたところがうまく修復されずなかなか治らなくなってしまいます。

子どもたちも同じように疲れています。
しかし、子どものうちは体が柔らかく、まだまだ背骨のクッションもしっかりしているため、大人のようにはすぐに痛みとして現れません。
しかし、夜寝るときにいつも左側を下にしていたり、うつ伏せで寝ていることが多いようでしたら気をつけてあげてください。
それは疲れが心臓にまで負担をかけているサインです。
毎日夢中になって部活でスポーツをしているようでしたら、少し休ませてあげなくてはいけません。
子どもたちは何でも夢中になってやろうとします。
体調管理は見守る大人の責任です。

くつろぎの姿勢は一時的には悪いことではありません。
体をくつろがせることにより回復させようとしているからです。
しかし、歪んだ姿勢が慢性化するのはよくありません。
持続的に続いた歪みは強く背骨を曲げて、さらに深刻な痛みの原因になります。
それでもただただ、「姿勢をよくしていなさい。」と言うのも苦しいので、まずは体を歪めている原因を探ることです。
その原因が取り除くことができることでしたら、一刻も早く取り除きましょう。

もう一つオススメなのは、くつろぐ時間の椅子にこだわることです。
くつろぎながらも無理な姿勢をとらずにすむ椅子を選びましょう。
疲労回復にちょっと贅沢するのもいいですよ。

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