おなかにてあて

子どもに伝えるおなかのお話

おなかと色々

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凪は生後2週間を過ぎて、目にみえて成長してきました。
出産後の生理的黄疸も消えてきて、随分と肌がきれいになってきました。

生理的黄疸はほとんどの新生児によく見られます。
黄疸は血液中のビリルビン(赤血球が壊れたときにできる黄色い色素)の値が高くなると起こります。
通常、出生時の赤血球数は多く、成人の赤血球より短い寿命しかありません。
そのため新生児では、古くなった赤血球が日々分解される量が多くなります(この過程を溶血といいます)。
通常、古くなった赤血球は脾臓によって取り除かれます。
赤血球に由来するヘモグロビン(酸素を運ぶ物質)の一部がビリルビンに変換され、血液によって肝臓に運ばれます。
さらに肝臓はビリルビンを変化させ、胆汁と合わせて消化管に送ります。
しかし新生児は、肝機能や消化管(腸内細菌叢)が未熟なため、ビリルビンが多く作られるにもかかわらず、排泄する速度が遅いのです。
しかし、段々と排泄が間に合ってきて、一般に生後1〜2週間以内には黄疸は消失します。

生まれたばかりの凪は黄疸が見られるだけではなく、少し赤黒くも見えました。
東洋医学では腎臓の機能が落ちると肌が黒くなるといいます。
新生児は腎機能も未熟なのです。
子どもは体の中の水分含有量が大人に比べて高くなっています。
普通の大人は体重の約60%ですが、新生児は80%、乳児は70%が水です。
子どもは日々成長するために、たくさんのエネルギーが必要です。
エネルギーをたくさん作るためにはたくさんの水が必要なのです。
そんな赤黒さも黄疸が消えてくると同時に気にならなくなってきました。
おっぱいを飲む量が増えて、いっぱいおしっこも出るようになりました。
少しずつ腎機能も育って、体の中の水の流れが速やかになってきているようです。

他にも時々、顔が白っぽく見えるときもあります。
同じく東洋医学では顔が白っぽいときは肺の機能低下を考えます。
まだまだ、肺活量も少ないのでしょう。
それでもおでこにしわをいっぱい寄せて、思いっきり背伸びするときには、これでもかというくらい顔を真っ赤にします。
手足の動きも活発になり、もうすぐ寝返りを打ちそうなくらいです。
時々シャックリをしたり、くしゃみをしたり、その度に横隔膜を強く動かし鍛えているように見えます。

観ていて飽きません。
おなかの成長とともに、色々に変わります。
あまり神経質に観るのも良くありませんが、肌の色は体調を観察するのに役に立ちますよ。

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