おなかにてあて

子どもに伝えるおなかのお話

血糖値のジェットコースター

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健康に暮らすために真っ先にお勧めしたいことの一つが糖質を減らすことです。
「でも、糖質はエネルギーになるから必要だって聞いたし、甘いものは良い気分転換になるんですよ。」という人もいらっしゃると思います。
そしてこのような人は、甘いものを摂らないとエネルギー不足を感じるそうです。

確かにエネルギーとしての糖には大きなメリットがあります。
糖質の消化は素早く、ブドウ糖や果糖などとして即座に血液に流れ込み、細胞でエネルギーとして活用されます。
ブドウ糖は細胞のエネルギー源としてとっても優秀です。脳も筋肉もブドウ糖なしには動けません。
そのため、甘いものをとるとすぐに元気になったり、気分が良くなったりするのです。

しかし、便利なものには必ずデメリットもあります。
安定して糖質をエネルギーとして使うのに、少し手間ひまをかけなくてはいけません。
その大きな役割を担っているのが肝臓と膵臓です。
肝臓は必要に応じて、ブドウ糖や果糖をグリコーゲンや中性脂肪として蓄え、膵臓はインスリンというホルモンにより、血液中の糖をエネルギーとして使うため、細胞内に取り込ませる働きをします。
こうして肝臓と膵臓の働きにより血糖値を安定的に保とうとするのですが、あまりに糖質をたくさん摂っていると、肝臓や膵臓が疲れてしまったり、糖を取り込む細胞側がうまく機能しなくなってしまいます。
これが糖尿病の始まりで、だんだん血糖値が安定しなくなり、高血糖と低血糖を繰り返すようになってしまいます。
そしてこの仕組みが、糖質に依存してしまう中毒性を起こすのです。

血糖値が上がったり下がったり、まるでジェットコースターのように繰り返していると、気分も同じように上がったり下がったりします。
急にイライラしたかと思えば、今度は急に元気が無くなってしまう。
そんなことが増えた方は、糖質依存になっているかもしれません。

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