おなかにてあて

子どもに伝えるおなかのお話

シーズンオフ

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師走に入りました

前回 冬は落ち着いて穏やかに過ごしましょう とお話ししましたが
実は一番それを実践してもらいたいのは 成長期の子どもたちです

当院にはたくさんの子どもたちが来てくれていますが
「部活から早く帰れるのがこの日しかなくて…」
「この日は塾があって…」
予約をとるのに なかなか都合のよい日がありません
とにかくみんな忙しいのです

中には子どもは疲れないと思っている大人もいますが
そんなことはありません わかりにくいだけでしっかり疲れているのです
冬にはそれが けがというかたちで表に出てきます

例えば 
糖質や脂質が多くビタミンやミネラルが不足しがちな偏った食事をしているために 慢性的に栄養不足になっているお子さんは
冬に冷え性に悩まされます
慢性的な栄養不足から 十分にからだを温める熱を生み出せないと
からだは深部の熱を逃がさないように あえて手足末端の血流を抑えようとします

こんな状態で過剰に負荷のかかるトレーニングをしたり
緊張感をともなう試合を繰り返していると
暖かい時期と違って血流が落ちている筋肉は
あっという間に傷んでしまいます
そして冬に傷めてしまうと 筋肉の血流を上げにくいためになかなか治りません
それに負担がかかるのは筋肉などの運動器だけではありません
循環器にも負担がかかります

冬に限らず一年中忙しい子どもたちです
冬の間は無理をさせず 秋までに疲れたからだを休ませてあげましょう
野球やサッカーなど多くのプロスポーツも冬はシーズンオフになりからだを休めます
成長期の子どもたちはなおさらシーズンオフは必要です

中にはコーチや父兄の方が夢中になってお子さんを追い込んでいるケースもあります
子どもは成果を出すためにがんばりすぎてしまいます
成長期は成果を出すことより 大人になってからの長い人生のために
からだを育てなければなりません
過剰な負荷は体質さえ弱くしてしまうことがあります
大人はしっかり見守って 子どもが見逃してしまう疲れを見つけてあげましょう

それでは 次回更新は12月7日(金)です お楽しみに

naizotyosei.info