おなかにてあて

子どもに伝えるおなかのお話

ストレートネックとうつむき姿勢

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人は産まれ、四つ足でハイハイをして
その後立ち上がり歩き
7歳ごろには直立二足歩行に必要な背骨のS字状カーブを安定させます。

このS字の曲がりのことを生理的湾曲と言いますが
近頃は特に首の曲がりが少なくまっすぐ過ぎる
ストレートネックが話題になることがあります。

首の必要な曲がりは
乳児が移動を試みようとまずハイハイにチャレンジし
四つ足で頭を持ち上げて歩こうとする結果できあがりますが

過去には
早く立ち上がり歩く子は頭が良くなると
根拠のない迷信とともに、歩行器を使い歩かせるのが流行ったことがあります。
これがストレートネックにつながる原因の一つとも言われています。
背骨の完成のためにはできるだけ長くハイハイをした方が良いのです。

そしてストレートネックと合わせて問題にされるのが
長時間のパソコン作業やスマホ操作
子ども達のゲーム遊びなど
現代人がとることの多いうつむく姿勢です。

慢性的なうつむき姿勢を取ることにより
本来後ろに軽くそるのが理想的な首の形が
生理的なカーブが失われ、前に垂れ下がるような形になってしまいます。

そして
首がいつも前に垂れているために首の後ろ側が伸ばされた状態が続きます。
ストッレチをイメージして「筋肉が伸ばされるんなら良いのでは?」
と思う人もいるかもしれませんが
筋肉は長時間伸ばされたままでいると
本来筋肉の仕事である縮んで働くという神経の作用が起きにくくなり
血流が悪くなり、痛みを起こしやすくなります。
近頃のトレーニングで伸び縮みを繰り返す動的ストレッチが主流となっているのもそのためです。

実は姿勢の問題だけでなく
循環器の問題が大きく関わります。
ストレートネックの方というのは胸板が薄くすらっとしている
女性でいえばモデル体型
男性でいえば草食系イケメン男子と言われる方に多く

このような体型の人は胸板が薄いために心肺にあまり馬力がなく
常に心肺機能のアクセルを踏みっぱなしの傾向があります。

このようななタイプを我々内臓調整療法では交感神経興奮型と呼びます。
循環器が興奮気味に働き、消化器に力がないために
首の後ろの筋肉に力が入りにくくなってしまうのです。

さらに座ってうつむいて仕事などをしていると
お腹が圧迫されこのアンバランスが強くなります。

最近は暑さのためお腹が疲れ心肺が苦しくなっているために
このような首を垂れた姿勢の人が多く
頭痛や吐き気の相談を受けることがあります。

明日はこのストレートネックとうつむき姿勢から起こる頭痛や吐き気についてお話ししますね。

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