おなかにてあて

子どもに伝えるおなかのお話

ちょっと温かく、ちょとゆっくりに

最近センソリーワーク(sensory work)という言葉を知りました。感覚(sensory)を刺激するアプローチのことを言うそうです。これが、私の大好きなホースセラピーの世界にもあり、馬の背中に通常の乗馬とは反対にお尻に向かって座り、馬のお尻に抱きつくそう…

老化はまず呼吸から、しかし呼吸こそ老化予防の切り札

30歳をピークに体の機能や筋肉が急激に落ち始め、老化が顕著になってきます。免疫機能においてはなんと13~18歳がピークだそうです。そして、その他の生理的機能や筋力を見てみると、圧倒的に30歳以降の低下が著しいのは肺活量や最大換気量(一定時間内に肺…

おなかをグググっと動かす

私がヨガを始めてから4ヶ月が過ぎました。ヨガの効果なのか最近施術で体を動かしていて、筋肉が波打つ感覚がすることがあります。「こんな感覚久しぶりだな。」と一瞬思ったけど、結構脳って勝手にストーリーを作るみたいです。じゃあ若いときにもそんな感覚…

柴犬モモちゃんと三羽ガラス

春本番になり目に見えて日の出が早くなると、我が家の朝はどんどん忙しくなります。冬に凍みた庭を整えたり、小さな畑の春植えの準備をしたり、また一から冬の薪を準備したり、やることいっぱいです。そんなときいつも決まった時間に、朝の散歩を終えてくつ…

光を視て陰を視る

今日は昼と夜の長さがほぼ等しい春分の日です。そしてこの日を境に昼夜の長さが逆転して、次第に昼の時間が長くなり、春の訪れが本格化していきます。日差しは眩しくなり、光をさえぎりできた陰も次第に濃く映るようになっていきます。 最近色んな人と言葉を…

安心安心

一昨日の夜からシロの具合が悪い。夜に何度も吐いてから、食べては吐き食べては吐きを繰り返しています。 凪がお腹に宿ったと同じころに野良猫から我が家の一員になったシロ。それからずっと凪と一緒に過ごしています。シロは凪に噛みつくし、凪はシロを踏み…

言葉にならない言葉

凪は日に日に成長していくなと、見守りながら感じています。感受性を全開にしながらも、少しずつ育ちつつある意識を言葉にならない言葉で表現してくれます。人が持つ神経のネットワークというのは生まれたときに最も広く複雑に張り巡らされているそうです。…

揺れて揺られて

世の中がコロナコロナと騒ぎ始めて一年以上が過ぎようとしています。一体全体何が起こっているのか未だに分からないと感じることが多いですが、社会が不安定であればあるほど健康でいることが大切になると思い、ここ一年私も色々なことに取り組んできました…

他愛もないぽかんとしたお話

凪は何かを運んだり、入れ物に入れたりするのが大好きです。例えばキッチンの引き出しの中の物を全部出しては食卓まで運んで、うんと背伸びしてはそこに並べてみたり、そして一通り並べてみたらまたキッチンの引き出しに戻したり、納得するまで夢中になって…

うんとこしょ どっこいしょ

薪棚が空っぽになると実に不安になるものである。貯金の底が見えてもここまで不安にはなりません。しかし、元気な体と里山があればまた一から集めればいいのである。2月8日を「こと始め」12月8日を「こと納め」と言うように、今は一年のスタートを切るのに打…

いい おかお

毎晩、お休み前の私の膝の上では奇妙なイス取りゲームが始まります。 一日家事をがんばってくれた母ちゃんがお風呂に入ると、凪は決まって本棚に向かい今日のお気に入りの絵本を2〜3冊抱えて私のところへやって来ます。そして、そうかそうかとあぐらをかく私…

お日様ときのこ

四つ足から二足歩行になり3ヶ月、凪は背が伸びて体重も増えてきました。何しろ動くし食べる。そして年が明けてお日様の当たる時間が長くなるにつれて、凪は好んできのこを食べるようになりました。私が鍋好きなこともあって我が家の夕食は週の半分は鍋になる…

吾輩は動物である

大寒を越え季節はいよいよ春に向かっています。高山村の陽だまりでは福寿草がお日様色に輝き始めました。立春の頃には1歳半になる凪は寒さ知らずに、子どもは風の子そのままに外で動き回っています。ついこないだ歩き始めたかと思ったら、もう1kmぐらいの散…

おなかから目覚める

おおさむこさむ、寒い寒い寒の内まっさかりですが、毎朝日課の犬たちの散歩の時間には少しだけ日の出が早くなったように感じます。お日様が長く顔出すようになったと思うだけでも気分はポカポカしてきます。春が待ち遠しいですね。 それでもあわてないあわて…

十年一昔

2021年、新しい年が始まりました。 十年前小さな村で私が始めた小さな治療院も、もうすぐ十年が経ちます。思えば十年前、私は生まれて初めて都会で暮らし、治療家としての修行をしていました。そこで東日本大震災を経験し、また群馬の小さな村に戻り開業した…

不安定だからこそ安定する

「人は不安定だからこそ安定するのである」 このような一見矛盾するような表現が、命を支えるしくみ「ホメオスタシス」を説明するときに使われます。一つにはその生体を取り囲む環境が不安定に変化するのに対し、生体が安定を求めて進化して生き残ってきたこ…

子育ての三原則

高山村でも雪が降りました。 去年はまだおくるみの中にいた凪も初めて見る雪に大興奮で、外に連れてけと全力で泣いて訴えます。すごいエネルギーです。一方で冬至が迫る今頃は、毎年症状の重い方で治療のほうは忙しくなります。やはりお日様が照らす時間が短…

ココナッツビルの贈り物

私の本棚には2冊のヨガの本があります。それは20年近く前、鹿児島の種子島で出会ったアメリカ人の旅人からプレゼントされたものです。 そのとき私は種子島で暮らしていました。そこでハワイのカウワイ島からやって来た旅人のビルに出会ったのです。彼はヤシ…

おなかのバランスが悪いとけがをしやすい

「うちの子は部活動でけがばかりしているんです。」そんなご相談を、中高生の親御さんからよく頂きます。捻挫をしたり、膝が痛くなったり、何度も繰り返すそうです。では何故けがや筋肉疲労を繰り返すのでしょうか。 その原因の一つにおなかのバランスが関係…

ダイコは静かにじっと待つ

昨夜は我が家のすぐ隣で花火の打ち上げがありました。さぞかし迫力満点だろうとうらやましがられそうですが、実はそうともいかないのです。確かに地響きがするほどの迫力なんですが、家の中ではダイコが大変なのです。 屋久島生まれの屋久島犬ダイコ。普段は…

揺れながら戻るところ

人の体はゆらゆらと揺れています。時々不安定になりながらもゆらゆらと揺れながら、またバランスの良いところに戻ろうとします。 今より便利ではない時代野山を駆けずり回って遊び、大人になってからも体を使って暮らしてきた人たちは、体がバランスをくずし…

心の可動性

私が治療を施すときに大切にすることの一つに、可動性というものがあります。関節が柔軟性を持って動いているかどうかを観て調整をするのです。 最近勝美内蔵調整療法院に通い始めてくれた86歳の女性のお話をしましょう。この女性のお悩みは膝の痛みでした。…

夕凪のように

治療家としての私が一番大切にしていること。治療を受ける相手からフィードバックして返ってくるものを、私もちゃんと受け取ること。決して一方通行にならず、それでいて少しだけ強く力を与える。与える力が強すぎれば受け取るほうは苦しいし、弱ければ届か…

おなかからパフォーマンスを上げる

近年のスポーツ理論において、「体幹を作り、軸がぶれないように動く」ということをよく言います。ではこの体幹や軸というのは何のことでしょうか。 これはまさに背骨のことであり、背骨とそれを支える筋肉や靭帯が安定していながらも、いかにスムーズに動く…

成長期の子どもたち

成長途中で体がまだ出来上がっていない子どもたちは、日々変化しています。そのため成長の時期を大切にすることで、将来出来上がる体質が大きく変わります。まず子どもたちは、未熟なため色々と症状が出やすいと知らなくてはなりません。 成長期の子どもたち…

なんとなく不安定な方へ

人のからだは常に揺らぎながらも体内の水分や塩分、糖分の濃度や量、あるいは体温や血圧を「ある範囲内」に保っており、その範囲を外れなければ命が危険な状態に陥ることはありません。これをホメオスタシス(恒常性)といい、このしくみが備わっているため…

人の体はゆがみやすい

人は二本足で立って歩くため、高い位置にある頭まで酸素を乗せた血液を運ばなければなりません。そのためには一定の血圧と体温を保つためのメカニズムが必要となり、進化の過程で心臓の右側は血液を肺へ送るポンプ、左側は血液を全身に送るポンプと役割を左…

心地よいほうへ

治療家は健康になる手助けをするだけで、健康を目指し生き生きとした暮らしを手に入れるのはその人自身です。なぜなら、体には自分で健康を維持するための命のしくみが備わっているからです。私が、ただ痛みから逃れられればいいという対処療法ではなく、根…

一人ひとりの体質と暮らし

毎日毎日、たくさんの人のてあてをさせてもらっていると、本当に一人ひとり体質が違うんだなと感じます。 例えば、初めていらっしゃるまで痛みどめだけに頼っていた方は、副作用から肝臓や胃が強く緊張していることがあります。それが痛みが和らぎ痛みどめを…

はじめに

初めまして。 私は群馬県北部の山村で徒手療法(てあてする人)を営んでいます佐藤勝美と申します。 子どもも大人も動物たちも、みんな元気にそれぞれが心地よく暮らしそれぞれが活かし合う そんな健康と暮らしを大切にてあてをしています。 人の身体は、た…